ADVANCED EMERGENCY MEDICAL MOBILITY
医術車

 

医師及び看護士等医療従事者の救急医療行為時において傷病者に対する立ち位置や医療資器材との関係を考慮し、ベッド周辺を開放し、医師への資材の受け渡しなど医療介助を行う者は傷病者の下半身付近に位置することが多いことから車体後方に収納棚を設けた。その他の医療資器材は両サイドの扉に収納した。現場での二次災害を防ぐため、処置中は後方のランプ、ホイルカバーが立ち上がり点滅することで周囲の車、歩行者への注意の喚起を行う。また、両サイドの扉が開閉することにより最大3名の傷病者の処置が可能となり、災害時には車両を集めることにより動く救急センターとなる。
災害時に使用できるモビリティを配備することは必須であるが、経済的要因を含め、通常使用するモビリティとは別に災害時専用の医療用モビリティを設置することは難しい。この研究より提案されるデザイン設計の指針により、設計生産される医療用車両は、通常救急だけでなく災害時にも使用できるドクターカーである為DMATが使用するモビリティとしても期待でき、導入・運用も拡大されることになるであろう。